RAPSTAR2025の振り返り

RAPSTAR2025が12月13日(土)にFINALを迎え、全日程が終了した。
FINAL STAGEが過去最高の接戦&Pxrge Trxxxperの優勝となったRAPSTAR2025を振り返る。だいたいFINALは大きなステージでやるので、ライブ慣れしていない人はとあまり盛り上がらないことも少なくないのだが、今回は誰一人として外さなかった。

Sh1t

トップバッターを自ら選んだのは、私が知る限り初めてだ。MCで「すべてのSTAGEすべてでトップバッターで、Air Force 1を履いていて、名前に1が入っている。俺以上に1番似合う人いる?」(意訳)という言葉遊びを披露して現場の心を完全につかみ、最後まで駆け抜けた。

今年は無料部分が少なく、楽曲の切り抜きもなかったので、本当にみんなで合唱できるのか不安だったが、この時点で杞憂だったことが確定した。みんな俺みたいにプレミアムに入会して、楽曲部分を何度もスクロールして聞いていたみたいだ。

Pxrge Trxxxper

ここだけの話、俺は彼のことをライブより楽曲の完成度で魅せるタイプのMCだと思っていた。だがそれはおおまちがいだったようだ。POP YOURSからほんの数か月しか経っていないが、明らかに発声が進化していた。

Finalまでは、Masato Hayashiさんがぶっちぎりで貫録勝ちするんだろうと予想していた。しかし彼がライブした時点で、本大会は「誰がPxrge Trxxxperを倒せるか」のゲームに変わってしまった。

RAPSTARをきっかけに彼の楽曲を聞いてみたのだが、chill系の曲も作れるみたいだ。今後の動きも計画しているみたいだし、今からアルバムが楽しみだ。

Masato Hayashi

RAPSTARで披露した3曲とも強く、自身の持ち曲であるVibesも普通にシーンに浸透しているので、当たり前のように盛り上げていた。オリーブオイル直飲みの顔芸もおもしろかったし、仲間の話は感動的だったし、やはりプロすぎるな、と思った。

最初ラップスタアに応募動画を見た時は、番組に出る必要はないんじゃないかと思っていたが、今となっては出てくれたことに感謝している。元から好きだったが、番組を通して人柄を知ってさらに応援したくなってしまった。

Sonsi

審査員がいうようにSonsiさんはうまいとか下手とかその次元にいないと感じた。番組を観て怒った父親への”アンサー”曲としてKoshyさんプロデュースの「OYJ」が披露された。彼のユーモアの裏に怒りを感じて、食らってしまった。

HIPHOPは支配への対抗するカウンターカルチャーとして成長してきた過去があり、普通はその怒りの対象は国家や警察に向けられることが多い。しかし彼にとって”支配の対象”は父親であり、これまでのメインストリームとは別の形で、HIPHOPは支配に対抗できることが証明されているな、と感じた。

VERRY SMoL

彼が自分のスタイルを「ラップ」と言い切ったことで、俺の中で「ラップ」の定義がぶっ壊された。僕はこれまで、ラッパーかシンガーかの定義はあんまり考えたことがなかった。僕はHIPHOPが大好きなので、ラップも歌も結局手段だと思っていたからだ。

でも彼は、自分のアイデンティティを「ラッパー」と言い切ったし、それ以外で認識されることを拒絶していた。その真意や彼なりの定義は今後のアルバムやインタビュー記事を追っていきたいが、俺は”スピット”しているかどうかなんじゃないかと解釈した。

最後に

ラップスタアの番組は終わってしまったが、喪失感は少ない。惜しくも敗退となってしまった出場者たちが、今年は動きまくっているからだ。最近出場者たちが番組をキャリアの通過点としてとらえている人が増えてきていて、僕はとてもうれしい。

今後の活躍に注目したい。最後に僕がラップスタアの中で1番好きだった曲を紹介しておこう。